うんちをするときの音はビチビチ、ブリブリ、モリモリ、シャーシャー等ありますが、みなさんは普段どんな音を鳴らしていますか?
さて、2016年のミソジコーリングに私はある目的があり出かけていった。なんとカスタムノイズが久しぶりにライブをするという。どれくらいぶりぶりかは思い出せないが、そのとき感じた音を忘れないようここに書き留めておきたい。
書き留めておきたいと思ったのは、その時感じた音が私があくまで個人的にだけど、目指しているバンドサウンドだったので、忘れぬようにするため。
ライブが久しぶりぶりでメンバー全員でのリハーサルもそんなしてなかったはずのカスタムノイズ。どんな音だったかというと、骨身に沁みる音だったのです。
骨身に沁みる、とは、擬音でいうとビリビリという感じですわ。
なんていうか、音が目の前に見えるというか、存在を感じるというか、音自体はうるさくないのにとにかくすごい距離感で音を感じる。
どうやったら自分も出せるのかな。とりあえず音の仕組みを考えてみた。
まず、圧倒的なのはスネアとベース。ミソジ本番前の音出しのとき、ドラムのタクミくんがスネアをスタタタって少し叩いたんやけど、そのスタタタが凄かった。なんかズバババ!って感じだった。
ほんでから安齋さんのベースがビビビビ!と鳴った。ブリブリやベンベンとかやなく、ビビビビ。
そのスネアのズバババとベースのビビビビが合わさったらどうなるんやろって音出しの段階でおれはワクワクし過ぎてうんちを漏らしそうだった。
演奏が始まり、最初に何の曲を演奏していたかは忘れたけど、とにかく、スネアのズバババもベースのビビビビも完璧にハマっていた。そのリズム隊の完璧なズバビビ!を土台に、小野先生のギター、六車さんのボーカルが乗っかって、すべてが説得力の塊のような、これがカスタムノイズだわ!って納得せざるを得ない、現実離れしたようなサウンドにおれは思え、骨と身にビリビリきて、もう思わず漏らしてしまった。ため息を。しびれた。ほんとうに。
断言できるけど、今まで聴いたバンドの音で1番カッコ良かった。
そんなようなことを以前別所くんに話したら「それは倍音というものかもしれませんね」と教えてくれた。
「倍音 とは」
とGoogleで調べると
「基音の振動数の整数倍の振動数をもつ音。」と出た。
タクミくんのスネアがスタタタじゃなくて、ズバババってなんか倍の音が鳴ってる感じがしませんか。安齋さんのビビビビも。
正解じゃないにしても、近いものはあるかもしれません。
要するに、上手いんですわ。音を出すのが上手いんですよ。演奏する(曲を進行させる)ということではなくて、音そのものを出すのが上手いんですよ。
高校のときの友人で、演奏は下手くそやのに、めちゃくちゃ良い音を出すギタリストがいて、
そいつに、何でそんな良い音が出せるん?って聞いたら、「弦を振動させてる」って言ってきた。
当たり前やろ!っておれはそのとき思ったけど、よくよく聞くと、弦を一本一本振動させることに集中してる、だから演奏が追いつかなくなる、と言っていたのを思い出した。
頭ではわかっていたけど、それを意識するのとしないとでは、だいぶ違ってくるんじゃねえか。
タクミくんがスネアを叩くときや、安齋さんがベースを弾くときにそのようなことを意識しているかはわかりませんが、なんか少しだけ解ったというか、ヒント的な。まあ今度タクミくんや安齋さんに会ったら聞こう。
こういう音の話を、たまには、ちゅうか、もっとバンドマンと語って研究し合いたいな。
完全にノンフィクション
上野友也