お嬢カワイイ

8/26。北九州のノンフィクションに呼ばれ、小倉へ馳せ参じたわれわれ完全にノンフィクションですが、前日8/25の音呼知新でハッスルし過ぎて打ち上げも終電ギリギリまで居てしまい、おれは、一杯だけ飲まして!と言いながら二杯も飲んでしまい、朝5時起きだのに。

あんのじょう、へろへろのまま別所くんの迎車に乗り込み、新大阪で小野くんをピックアップしてハイウェイへ。

フォロワーの方から、九州の入口で大きな事故があり九州が封鎖されています、との情報を頂き、いったん途中のサービスエリアでルートを練り直すことにした。宮島サービスエリアに入り、宮島ラーメンなるものを食べ、おれと小野くんはデザートにソフトクリームも食べた。

小野くんはソフトクリームを食べるのがヘタで、服と手をベタベタにしていた。クリームが溶けてきているのにコーンをかじるからだと思う。おれはちゃんとクリームの部分をしっかり食べてからコーンをかじる。小野くんが手を洗ってくると言うので、おれはコーンについていた紙を渡して、ついでに捨ててきてとお願いをした。

おれたちがソフトクリームを食べているあいだ、別所くんは九州封鎖の件でバタバタと方々に連絡をしていた。その甲斐あって別所くんは九州上陸のルートを見つけた。

それから別所くんはおれたちがソフトクリームを食べ終わるのをじっと待っていた。

宮島まで別所くんが運転してくれた。そしてまた引き続き別所くんが運転をする。おれも小野くんも免許はあるが、おれは眠たいし、小野くんはソフトクリームで手がベタベタしているし、仕方ない。

ノンフィクションのイイジくんにリハ遅れます旨を伝え、なんとかかんとか九州に上陸。事前にフォロワーの方に情報を頂いていたおかげで、遅れながらも無事リハーサルを済ませることができた。本当に有難い。

リハーサル後、小倉の街を少し歩くと、懐かしいようなそんな気持ちになった。地元へ帰ってきたような気持ち。数回しか来たことないけれど、それほど完全にノンフィクションにとっては思い入れのある場所。

顔合わせが終わり、別所くんが探してくれた近くのホテルにチェックインした。部屋に入ると四畳半のスペースに眠りやすそうなシングルベッドが1つだけ置いてあった。あれ?と思ったが、よく見渡すともう1つ和室部屋があり、そこに布団が二組敷いてあった。お化けが出そうな雰囲気があり、天井のしみが顔に見えた。

小野くんは「別所くんはベッドで寝ていいよ、ゆっくりしなよ」と言って別所くんを労った。おれも「そうしなよ」と言った。

風呂に入ったりして少し休んでから、ライブハウスに戻った。ライブハウスに戻ると、九州でいつも来てくれるお客さん達が来てくれており、一年半ぶりの再会を喜んだ。

ライブ本番。楽しくて、ライブ中に自分が自然と笑ってしまっていたのに気付いた。良い塩梅で力みのない、でも限界を超えるような、熱いライブが実施できたと思う。お客さんも楽しそうで、ヤジや歓声も沢山頂戴した。それをエネルギーにできて、さらにパワフルな演奏になったと思う。本当に素晴らしい時間だった。

本番後、物販をたくさんの方々に買って頂いたのだが、展開してるCDを全部買って頂いたり、CDだけでなくグッズも全部購入して下さったり、われわれは本当に震えて喜んだ。

ありがとうございます、という言葉では足りないくらいの感謝があったが、とにかく3人で、ありがとうございます、ありがとうございます、と言い続けた。

しかし、こうしてお客さんに良くしてもらい、ただへらへら喜んでるだけではいけない。こちらから喜んでもらえるような事を提示し、選んでもらわなければならない。うかうかしていては、いけない。

来てくれるお客さんに対して、これからもっと楽しんでもらえるような事をやっていかなくては、とバンド内で精神が統一された。

九州に来ると必ずこのような良い出来事やバンド内での重要な気付きに出会える。だから、我々は九州を、小倉を愛して止まないのである。

 

そしていよいよノンフィクションのライブ。

先週の8/19に大阪でライブをしていた彼らを観に行った。ノンフィクションのライブ自体を観るのは3回目くらいだったのだが、その日はいつもと違う感じがした。結局その違和感が何だったのかハッキリとはわからなかったけど、良い方向の違和感であったのは間違いなかった。

8/26のライブの話に戻るが、アンコール前にお嬢の正式加入の発表があった。それを聞いた瞬間、鳥肌が立った。それは8/19の違和感とお嬢の正式加入がビシッ!っと繋がったからだ。

8/19の大阪、お嬢のサウンドやプレイが表を向いていた。ノンフィクションの楽曲や世界観を聴く側に丁寧に届けようとしていたように見えた。今思い返せば、もうすでに正式メンバーの振る舞いだったように思う。そして時折、笑ってもいた。

 

8/26のライブではもう半分くらい笑って演奏していた。そら楽しくて笑っちゃうよね。心から何かを表現することは楽しいよね。バンド楽しいよね。

それからお嬢カワイイに繋がる。笑ったお嬢がめちゃくちゃカワイイのである。

イイジくんはお嬢加入について、大いなる武器を手にした!と表現していたけど、言い得て妙だ。おれはまんまと狩られた。

打ち上げではイイジくんからのおべっかとドラムサポートのナカシーくんのスベらない話で時間を浪費してしまい、お嬢とはあまり話せなかった。

打ち上げ後、ホテルに戻って寝るまで、天井のシミがお嬢の顔に見えるくらいお嬢のことを考えていた。

 

 

 

あと、アンコールで、イイジくんとソウイチロウさんとお嬢が前線で凄まじいグルーブを発していた。めちゃくちゃにかっこいいグルーブだった。

それはもう誰が見ても、完全に”ノンフィクション”だった。

 

完全にノンフィクション

上野友也